これなら売れる!!人気のかき氷が持つ特徴と、戦略とは?

人気の売れているかき氷には、その裏にこだわりの念密な工夫や戦略が隠されています。
いわゆる普通のかき氷では勝負できない時代だからこそ、独自価値を盛り込んでとっておきの自信作を完成させませんか?
その為に工夫できる要素や、戦略のポイントをまとめましたので、取り入れられる部分はどんどん積極的に使っていきましょう。

大見出しファイル

かき氷ブームとは?

かき氷は現在、第3次ブームが到来していると言われています。
第1次ブームは和菓子店や甘味処でかき氷を出していた昭和初期から中期に訪れ、第2次ブームはたい焼きなどを扱うお店や、お祭りの屋台でかき氷を扱うようになった昭和50年代以降です。

時を経て今もなお愛され続けているかき氷ですが、特に最近ではふわふわ食感のかき氷が大変人気です。
お祭りの屋台等では、主にシャリシャリ食感のものが提供されていましたが、綿のように口の中で空気を含んでふわっと溶ける氷を使ったものが段々と増えています。
このふわふわかき氷が最初に登場したのが1990年代です。
「そんなに前からあったの?」と驚く方もいらっしゃるかもしれませんが、栃木県日光市や埼玉県秩父郡にある天然氷の蔵元が、初めて販売を開始したふわふわのかき氷がきっかけとなって話題となり、また、従来のシロップではなく、具材や果肉がはっきりと感じられるシロップをかけたことでも新しい形のかき氷だと話題になりました。

2000年代になってからは、天然氷を使ったかき氷店が各地でオープンし始め、雑誌等のメディアでも積極的に取り上げられるようになって人気に追い打ちがかかり、特に多くの若い女性の間でブームにもなりました。
某有名女優が美味しいとテレビで紹介して広まったことも、このブームのきっかけの一つです。
それからは勢いが止まらず、大手の飲食店チェーンでもかき氷がメニューに加わるなどして、老若男女問わず広まっていきました。
特に若い女性に人気がある商品は、本当に広まるのが早いと言われています。

その後、台湾の人気かき氷店が日本にオープンした時には、日本でのかき氷ブームがピークに達したと言えます。
台湾かき氷は、氷そのものに味が付いているという特徴を持ち、従来のかき氷とは違った新しい形を日本中に広めてくれました。
例えば人気メニューであったマンゴー味のものは、マンゴー味の氷の中にマンゴーアイスと実際にマンゴーの果肉まで入っているというリッチテイストが、非常に評価が高かったのです。
「かき氷=溶けると味が薄くなってしまう」というマイナス点を感じることなく、最後までその味を楽しむことが出来るという特徴が新しかったですね。

これまでかき氷にあまり興味が無かったという方も、“これだけ話題になれば一度は食べてみようかな・・・という気持ちになり、実際に食べに行って美味しいと口コミであっと言う間に広がる・・・”そんな良い流れが出来ていました。
今ほどSNSが普及していない時にこれだけの話題性を作ることが出来たのですから、今の時代なら更に広まるスピードは速いと思いますので、ブームを起こす可能性はとても高いと言えます。

ぜひとも、また新たな特徴を持つかき氷を作っていただき、日本の代表的なスイーツとして世界にまで広めていっていただきたいです。
広めるきっかけとして、現代ではかき氷のイベントなども開催されていますので、こういった場所に出店しながらニーズや反応を伺ってレシピの改善や戦略を練るのもとても重要ですし、刺激的だと思います。

どんな氷を使う?

中見出し画像

先述した近年流行りの天然氷を使ったかき氷は、今後も人気はずっと続いていくと思われます。
「一度食べたら屋台のシャリシャリかき氷には戻れない!」という方もいらっしゃるくらいですから、氷選びは重要ですね。

天然氷は山間の自然に池を造り、そこに綺麗な湧水を注ぎ、じっくりと時間をかけて自然な寒さを利用して凍らせいきます。
天然氷を作る条件は非常に厳しく、単純に湧水が凍るまで放っておけば良いわけではなく、なるべく日に当たらないよう気を付け、気温がマイナス5度前後になるように保ち、かといって雪が降り積もってしまうほどの環境でもない・・・といった、いくつもの難関をクリアしなくてはなりません。ですので、寒い地域で自然が豊かであればOKと言うほど簡単なものでもないのです。
一池一面に張った氷を切り出すまでには、おおよそ2週間から3週間程度かかります。塵やほこりや落ち葉なども毎日除去し、氷が完成したら“氷室”と呼ばれる保管小屋に運び入れて出荷を待つのです。

大正時代に600軒弱あった氷室は、冷凍冷蔵技術の発達や後継者問題などで段々と減っていき、今では全国にたった5軒しかありません。氷室を存続させることもまた、大変なことです。自然の環境での作業になるので、純氷(製氷工場にて機械を使って水道水と自然水をろ過し、良質な水にしてからゆっくりと48時間以上かけて凍らせる方法で出来た氷)と比べると手間も時間もかかりますし、天候が悪ければ製造途中でダメになってしまうことも珍しくありません。生産の面で考えると安定して作ることは難しいので、その分コストの問題も出てきてしまいます。
しかし、これからかき氷店を始めたいと思っている方の多くは、この天然氷を使用しようと考えていらっしゃるのではないでしょうか?

天然氷、純氷はどちらも製氷機で作る氷とは違って氷の密度が高いので溶けにくく、透き通った綺麗な見た目でその違いは分かりにくいと言われています。衛生面で考えてみれば、どちらがと聞かれたら製氷工場で作られる純氷の方が安全であることは間違いありません。
完全防備で毎回作業場に入る前に消毒や衛星チェックが行われているので安心です。
それと比べて天然氷は外での作業となることから衛生的な面は難しい部分があることは否めません。
しかし、自然の中で作られる氷は非常に大変な管理が必要ですし、実際に都道府県が定める基準である「食品衛生責任者」や保健所の認可が下りているので、質や衛生面ではプロのライセンスを所持している方が作られているので問題はありません。

味に関すると違いとしては、天然氷は味がまろやかで、製氷工場と作られる純氷はすっきりしていると言われています。こちらは好みもありますが、提供する際に上からかけるシロップの相性とも併せて考えてみても良いのではないでしょうか?実際には、シロップをかけてしまうと味の違いに見分けがつく方は少ないそうですが、コスト等も視野に入れながら、一度食べ比べてみて検討するのがベストですね。

純氷との違いはなかなか分からないと記述しましたが、中には「天然氷を使用しています」という謳い文句がお客様を呼び寄せるという事で、天然氷を選択する方もいらっしゃいます。それほど話題になった“天然氷”はかなりのパワーワードという事でもあります。
どちらが優れているというわけではありませんが、手間は断然天然氷の方がかかっているのは事実なので、どうしても惹かれてしまう気持ちも分かりますね。

ふわふわかき氷の削り方。

中見出し画像

かき氷の美味しさの決め手は氷の削り方にあります。口に入れた瞬間に溶けるふわふわなかき氷の削り方をご紹介します。

まず、かき氷機はブロック式とキューブ式の2つに分かれますが、氷をより薄く削ることが出来るのはブロック式の方です。
キューブ式は家庭用向けのもので一般的に普及していますが、かき氷屋を開業するならばレンタルも可能なのでブロック式を用意しましょう。
多くのかき氷店でも、プロ用のブロック式のものを使用しています。
そして氷は先述した純氷や天然氷を使用しましょう。

氷を口に入れた時のとげとげしい味わいは、氷の中に含まれる不純物が原因です。
不純物を完全にろ過していない製氷機の氷では、余計な臭いや食感が残ってしまうためおすすめしません。
しかし、純氷や天然氷ならば不純物を完全に除去した無味無臭の純粋な氷ですので、とてもまろやかな味わいとなります。
特に不純物の少ない天然氷は、水分子同士がかっちりと結合しているので、固い氷に仕上がります。固いことによってとても細かく削ることが出来て、それ故に削って盛り付ける際に空気が含まれるのでふわふわな食感となるのです。
削りが細かい分、表面積も多くなるので舌に触れる面積も増え、口の中で解けるスピードが速くなります。そのため普通の氷と違って冷たい刺激が一気に脳のセンサーに届くことが無いので、頭がキーンとするような症状も出にくいのも特徴です。

氷は冷凍庫から出してすぐに削るのではなく、しばらく表に出して柔らかくしてから削り始めます。硬いままですと刃が表面を削ることが出来ません。
氷は常温である0℃に近づけてから削るのがポイントで、多少表面が溶け出して水が垂れるくらいが丁度良いでしょう。

かき氷機に氷をセットしたら、氷の粗さを調整するツマミは1番薄く削れるものに設定します。カンナで削ったような薄く長い氷となって出てきますが、この状態がふわふわ食感で口に入れた瞬間に綺麗に溶け出してくれる秘密なのです。
不純物の入っていない氷は、製氷機で作る氷と比べて溶けにくいという特徴がありますが、このように薄く削った氷はそのままの状態よりも溶けやすいので盛り付けはなるべくスピーディーに行ってください。蜜をかけるタイミングやトッピングなどは、事前に想定して準備しておく必要があります。
お皿も冷やしたものを使用することで、少しでも溶け時間を遅らせる工夫も重要です。

こだわりのシロップで勝負。

中見出し画像

最近では自宅でかき氷を楽しむ時でも様々なシロップを用意している方も多いようですので、かき氷屋としてはこだわりを詰め込んでいきたい部分でもあると思います。
かき氷の定番としてはいちごやメロンなどの果物系から始まって、ラムネやソーダやブルーハワイなどお祭りの屋台でも人気で夏を感じられるようなもの、そして日本人の大好きなお抹茶味ですね。

何味を用意すれば良いか分からないという方は、まずは好みの別れにくい定番は必ず用意して徐々に増やしていくと良いと思います。
中でも最近は果汁や果肉の入ったシロップが人気です。これこそ、家庭ではなかなか用意が難しく、かき氷専門店でこそ食べたい一品でもあります。香料や人工甘味料を使用していない、素材そのものの味を贅沢に楽しめるものが良いでしょう。
あまおうや温州みかんなど、国産の果物を使用しているシロップも人気です。健康志向である方や、本物の味を求める大人の方は産地を気にされることも結構多いので、是非産地にも注目していきましょう。世代問わずに和風系の味わいが好みの方は多いので、絶対に外しません。

抹茶や黒蜜などの他にも、一風変わったほうじ茶フレーバーや沖縄県産の黒糖など、素材にこだわった商品は和菓子好きをきっと唸らせるはずです。濃厚な味わいを主に、大人向けで勝負してみるのも良いでしょう。
老舗茶屋では、抹茶やほうじ茶蜜や黒蜜などの自家製蜜を作り、お茶への拘りをかき氷にも存分に活かしています。一見抹茶はシンプルに感じてしまうかもしれませんが、抹茶と練乳をかけて氷の中に求肥や白玉、あんこなどを隠しておけば、いろいろな和菓子を同時に食べているような錯覚になり、とても楽しく食べ進めることが出来ますし、より豪華なかき氷にも仕上げることが出来ます。
和風系のフレーバーは牛乳とも相性が抜群なので、牛乳と併せて抹茶ラテや黒蜜ラテなど、カフェメニューに出してもおしゃれな響きのものを作っても良さそうですね。

変わり種で勝負したいという方は、カラフルなレインボーにしてみたり、コーヒーフレーバーを取り入れたりするのはいかがでしょうか。大人数でわいわい食べに来てほしいという願いがあるならば、個性的な見た目を持つシロップのかけ方を研究してみるのも手です。

最近は特に健康に気を付けている方も増えているので、スイーツ部門も健康志向をもって選ぶ方が増えています。かき氷自体はあまり体に悪いものではないというイメージをお持ちかもしれませんが、シロップの原材料で着色料などを気にされる方もいらっしゃるようです。素材にこだわった身体に優しい無添加のシロップは、そんな方でも安心して食べていただくことが出来ます。香料や着色料を使用しない、フルーツ本来の味わいが楽しめるものは、きっと多くの方に気に入っていただけるはずです。

そして、敢えて昔ながらのかき氷を提供したいという、懐かしのかき氷屋さんを目指すのであれば、ロングセラーのかき氷シロップを選ぶのも面白いですね。例えば50年以上に渡って愛されている某蜜や、40年以上の歴史がある某シロップシリーズ等、最先端を目指す同業他社との差別化にもピッタリです。

高級スイーツと肩を並べる。

中見出し画像

2010年代の半ばになると、スペインの三ツ星レストランでシェフが考案したエスプーマがかき氷の世界に参戦し、一気に普及しました。
エスプーマは食材に亜酸化窒素ガスを添加してムース状にしたものですが、泡のようなソースがふんわりと氷を覆うエスプーマの技術が加わったことで、かき氷の上にトッピングをしても沈んで見えなくなってしまうことがなくなり、見栄えの発展も起きたのです。
生クリームをかけるかき氷もこの頃から流行し、高級レストランなどでもかき氷を使った料理やスイーツがどんどん提供されるようになりました。

2018年頃からはかき氷が更に進化し、パフェのように盛り付けたものが増え、現在に至ってもサイズの大型化と高級化が止まらなくなっています。
以前は800円前後で食べられていたかき氷も、今では1,600円~1,800円くらいものが普通だと認識されるようになるほど、金額が高いかき氷も売れる時代になっています。
中にはキャビアを入れたかき氷が出され、お値段なんと25,000円というものもあるのです。
これには大変驚きましたが、まさかかき氷がこのような高級スイーツにまでなり、世間に認められるようになったのは本当に凄いことですよね。
大人に向けた高級かき氷を提供するという戦略は、当たればとても大きな利益をもたらします。
ここから実際にどんな高級かき氷が存在するのかご紹介していきます。

最近のトレンドでは、地方メーカーが製造した醤油やみりんを使った和の調味料から作り出すシロップや、野菜から作るシロップでトウモロコシやトマトなどを使用したものも人気です。
一風変わったかき氷は、消費者の注目を集め「一度は食べてみたい!」と思わせるのに役立ちます。

また、SNSに写真や動画を掲載することが増えてきた昨今では、見た目の変化が現れる、視覚で楽しむことが出来るかき氷も注目されています。
柑橘系の果汁をかけると色が青色から紫色に変わるという、バタフライピーを使ったシロップを上からかけていく動画は話題になり、また氷の周りをメレンゲで覆ってお酒をかけてフランベするという、焼き氷も話題になりました。
これまでも動画等で見たことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、ただ食べるだけでなく、こういった見た目の変化を楽しむものも一時流行しましたね。
他のお店には無い話題性に富んだかき氷を提供することから、メディアで取り上げられるようになり、後に高級かき氷へと進化していくのです。
グルメな味わいと、冬でも暖房のかかった店内でゆっくりと味わうことが出来るようになったという環境が、エンタメ要素として加わったことで高級化に繋がったと思われます。

値段を上げるという事はプレッシャーにもなりますが、より多くのお客様に楽しんでもらいたいという気持ちの延長にあるものですので、お酒や高級チョコレート、ダイエットを気にされる方には低カロリーシロップなど、
様々な工夫を凝らした商品で勝負してみてください。

人気の生フルーツを使う。

中見出し画像

生フルーツのかき氷は見た目も瑞々しくてきれいで、何より旬のフルーツなので食べると本当に美味しいという2つの楽しみ方が出来る点で大変人気です。特に自家製のシロップを使っているという点はウケが良く、そのお店独自の製法やこだわり抜いた産地のフルーツは根強いファンを獲得できるくらいの人気商品になることもあります。

どのようなフルーツを全面に打ち出すのかによって商品開発の仕方も変わってきますが、例えばいちごを使った商品ならば、「いちごみるく」と言ういちごと牛乳の組み合わせを活かして、ミルク味のエスプーマとオーナー自らが仕入れた旬のいちごを贅沢に使ったかき氷があります。ふわふわシャリシャリの氷との相性も抜群に良く、中の氷には白みつをかけることでどこから食べても味が薄まることなく、濃厚なミルクといちごを最後まで楽しめるようになっています。
また、同じお店では8月になるとブドウやマスカットを使った商品を打ち出し、日によっては高給サクランボの佐藤錦が使われたりと、とにかく仕入れ先にこだわったフルーツを季節ごとに取り入れて全国からファンが訪れています。
とても面白い例として、今となっては全国的に有名となった地域密着型のスーパーで、夏限定のかき氷専門店で販売された生スイカのかき氷です。元々SNS映えを意識して作ったメニューだそうで、なんとスイカを半玉も使って氷の中にも甘い果肉をたっぷりと入れ、実はシロップが不使用と言う珍しい製法でした。そのくらいスイカの甘さが際立っていたので、まさに生フルーツを贅沢に味わわせる商品としてとても話題になりました。
この例から分かるように、多くの果物を扱う青果店でのかき氷の導入は、売り上げアップに貢献できそうですよね。
一度話題になれば次回作も・・・という事で、今後も新しいかき氷を出していく予定だそうです。

そして、謳い文句で見かける「○○をまるごと一個使用」というものですが、実際にこれを実現しているお店で売れていないものを知りません。
フルーツの値段高騰や、若者のフルーツ離れ・・・などと言われていますが、フルーツが高級品で普段は余り食べられないものという位置づけになりつつある中で、ここぞとばかりに贅沢に果肉や果汁を味わうという事が、非現実的で美味しさを倍増されてくれます。砂糖を使わずにフルーツの甘さのみを活かしたシロップは、健康志向の方にも大変人気です。甘すぎず、氷と合わせると丁度良い加減になり、メロンやオレンジを使ったシロップなどもよく見かけます。かき氷なので氷がメインではありますが、こういった生フルーツを使ったものは“フルーツそのものを味わい、その味を引き立たせるための上質な氷”という位置づけにもなり得ます。

ご当地のフルーツを使用したり、人気のブランド産のものを仕入れたり、中には自家製のフルーツを使っているお店もあります。
フルーツの入手ルートは様々ですが、生フルーツをただトッピングするのではなく、どのような使い方をするのかに注目が集まっているので、これから始める方は新しい発想を持って商品開発を進めてみてください。

進化系かき氷とは?

中見出し画像

2015年に某台湾かき氷店が日本に上陸後、SNSの映えブームが到来したことと合わさって、進化系かき氷の波がまだまだ勢いよく訪れています。

最近のかき氷はスイーツでもありますが、まるで料理の世界のように味の組み合わせが豊富に開発されて、どれだけクリエイティビティを発揮できるのかが重要視されてきています。かき氷なのに甘じょっぱい、所謂“ごはん系”のものが新しくて人気です。これはかき氷なのか!?と疑いたくなるくらいの斬新は面白味があって、かき氷ブームを盛り上げてくれているのです。

これまで、“おいしいかき氷=天然氷から作られているもの”というイメージはだいぶ定着したと思われますが、今でも数時間待ちで並ぶほど人気の天然氷で有名な専門店があります。
しかし、最近は純氷を使っていても抜群の美味しさを誇る人気店があり、そこにあるのはなんとブリュレのかき氷なのです。
表面を炙ったきび砂糖をパリパリと割ると、中からレアチーズソースを絡めたフワフワの冷たい氷が出てきます。“氷を焼く”という発想が新しく、また氷の甘みとコゲの苦みのバランスが絶妙で、苦みが美味しいかき氷という新しいジャンルを作り出したのです。
食べる時の楽しみもありますが、焼き菓子と氷を融合させたような新感覚スイーツは今とても話題になっています。

また、ショートケーキを軸にして考案され、そのままシリーズ化しているかき氷もあり、季節ごとに様々なスイーツを使って顧客を楽しませてくれているお店もあります。
ショートケーキと同じ生クリームのコーティングの中には季節のフルーツソースを絡めた氷と果肉をゴロゴロと入れ、サクサクとケーキを食べる時と同じ感覚で楽しめるという点が人気の理由です。
見た目もケーキのように氷をクリームで覆って、上にもたくさんのフルーツがトッピングされていますが、クリームはしっかりと計算されて作られ、甘すぎないすっきりと食べられる味に仕上がっています。
この発想は、クリームと合うものでしたら抹茶ケーキや珈琲ケーキなどがお好きな方々にもウケが良いと思いますので、様々な商品に発展させることが出来そうですね。
天然氷は軽くてフワフワなので、羽のようにシュッとした氷と言われますが、純氷はクシュクシュとした雪のような食感とも言われ、食感から考えるとケーキ系かき氷には純氷が合うのかもしれません。

そして、料理のように楽しめるかき氷として、野菜を使ったものもあります。
例えば、とうもろこしのかき氷。冷たくても美味しく食べられるような冷製スープをヒントに作られ、甘さ控えめのシンプルな素材を活かした味で勝負しています。溶けた後はまさに冷製スープのようにスプーンですくって飲むこともでき、スイーツでありながら料理要素も含まされているというおしゃれな発想は女性に大人気です。
さらに、岩塩やトリュフ塩やブラックペッパーをお好みで振りかけながら味変をして楽しめるという要素も魅力です。
とうもろこしの甘さと塩のしょっぱさを組み合わせながら食べ進めると、フレンチ料理を思わせるような贅沢な味に変わるのです。

このようなケーキやご飯系のかき氷の他にも、新たな発想で楽しませてくれるかき氷が注目を浴びて、また一大ブームが起こるのではないでしょうか?

ターゲットを絞る。

中見出し画像

「ターゲットを絞って商品を打ち出せ」とよく聞きますが、実際にターゲットを絞るのは怖いものです。1つに絞ってしまったら、他の人に売れなくなってしまうのではないかと思うからです。
しかし、もしも他のターゲットにもその商品を売りたいのであれば、また別でもう1つその人たち向けの事業を用意すれば良いのです。理想を言えば1つの商品に対して全員が反応してくれたら良いのに・・・と思いがちですが、実際にそれが叶うのは夢のまた夢なのです。

ターゲットを絞るコツは、どんな特徴持っている人に届けたいのか、どんな風に生きている人に食べてもらいたいのか・・・など、「欲求」を特定することです。
欲求を明確化したら、次に顔を思い浮かべられるレベルにまで落とし込んでいきます。その対象欲求を持っている知人の顔を思い浮かべるのです。そして、その○○さんにだけ伝わるように商品にメッセージ込めていきます。
これは、DMやブログでも同じです。特定の“あの人”に届くようにメッセージを発信し、「○○さんに向けて書こう」「ブログ記事は○○さんの役に立つように書こう」という風に作っていくことで、商品の方向性がしっかりと決まり、消費者に思いも伝わりやすくなります。

また、「20代~30代の女性、・丸の内OL・デート」等と少し詳しく絞って仮説(ペルソナ)を設定することで、後々の結果も分析しやすくなります。ターゲットは年齢や性別だけでなく、用途やシーンを取り入れて考えてみてはいかがでしょうか。
例えば、誰が価値を感じて喜んでくれるのか?という発想から「健康は気になるけれど甘いものを食べたい人」というターゲット設定によって、『低カロリーで低糖質のフルーツの甘さを活かしたクッキー』という商品を考え出したように、ただフルーツクッキーを作るのではなく、特定の誰かを喜ばせたいという気持ちが込められていることは、消費者もしっかりと感じ取ってくれるはずです。

かき氷の場合は、かき氷は夏限定の物だと感じている方もまだまだいらっしゃるようですが、氷は体温をクールダウンさせる役割があります。そこに着目してみると、次のような発想も浮かんでくるのです。
「お風呂上がりのデザート」「サウナ上がりの一杯」
今では特にサウナのブームがすごい勢いで浸透していますが、そこに乗っかる形でサウナとかき氷を合わせて考えてみると、どこでかき氷を売るのか?誰に向けて売りたいのかという部分が決定します。サウナでも“サウナ女子”とさらに絞ることで、女性向けのメニューも思いつきやすくなります。
インパクトのあるメニューはInstagramやTikTokですぐにシェアされる時代ですので、“水風呂代わりの一杯”などと季節問わず味わってもらえるきっかけを作り出すことが出来ます。

自分が出したい商品の価値が最も発揮できる場所や人、シチュエ―ションがどこにあるのかを考え、それにタイミングやトレンドを加味して考えていくのがおすすめです。
何かのブームに乗っかるというのもとても重要ですし、そこにピタッとハマった時の反響は驚くほどの結果になります。
世間で何が注目されているのか常にアンテナを張りながら、ターゲットを決めていきましょう。

冬メニューの強化。

中見出し画像

かき氷=夏という考えはだんだん薄まってきていますが、確かに暑い夏に冷たいかき氷は身体を冷やしてくれてとても美味しいですよね。

しかし、実は冬こそ1番かき氷が美味しいということをご存じですか?

冬になると各店舗で暖房が入り、室内にいるとポカポカと温かいですよね。
お風呂でアイスを食べたことがある方ならきっと共感していただけると思いますが、そんな温かい空間で食べる、ひんやりとしたかき氷は絶品なのです。
冬には冬の美味しい食べ方があるわけですから、寒い日でも多くの方に食べに来てもらいたいですよね。
ですが、冬の方がやはり夏場に比べるとどうしても店内が空きやすいので、冬にしか食べられないメニュー等を用意することで、遠のきがちな客足を戻すことに成功します。
例えば、秋冬限定の和栗かき氷や、スイートポテトかき氷などはいかがでしょうか。
サツマイモや栗の味をたっぷりと味わえ、まるでモンブランケーキのように濃厚なクリームをかき氷の上にかけていきます。
鮮やかなフルーツの代わりに、栗や芋をトッピングしたこっくりとした色合いのかき氷も、秋冬らしさが出て素敵です。

また、天然氷が自慢のお店では、冬季限定でベリーズショコラを販売しているところもあります。
チョコレートクリームの上にビターチョコシロップをかけ、さらにアクセントでミックスベリーシロップがかかったかき氷は、チョコレートの程よい苦さと甘さ、ベリーのさわやかな酸味が絡み合う、冬らしい大人の味わいです。
チョコレートとベリーの組み合わせはケーキやアイスクリームでも女性に人気商品ですので、かき氷も特に女性客からの支持が高かったのです。
バレンタインの時期などはチョコレートを使用したメニューは注目度が高く、大人向けのお店ならば高級チョコレートとのコラボも良いでしょう。

そして、冬の旬の果物と言えばみかんです。
“冬限定みかんかき氷”とすれば、多くのみかんファンが寒い時期になってもお店に通ってくれるはずです。
かき氷のベースに、本来ならば練乳だけのところを甘酒や酒粕などを加えた変わり種ならば、和テイストが大好きな方に支持されることでしょう。
冬に甘酒で温まるというイメージから作られたそうですが、みかんとの組み合わせはお正月気分も味わえますね。

そんな冬が待ち遠しくなるような限定メニューを打ち出して、毎年の恒例にしていくことで、かき氷屋にとって厳しくなる冬の時期にも売り上げをキープすることが出来るでしょう。
また、思い切って冬場はかき氷以外のメニューで勝負することも選択肢の一つです。
焼き芋やおしるこ等の温かなメニューとセットで出したり、かき氷には触れずにパンケーキやワッフルなどのお菓子を提供して二毛作で勝負している方もいらっしゃいます。

冬場の売り上げを落とさないことがかき氷屋の成功にも繋がるので、対策を考えておきましょう。

観光と一体化させる。

中見出し画像
 

観光とかき氷を融合させて成功した例がありますが、みなさんはどのような場所で出店を考えていますか?
注目を浴びているかき氷店は、かつて甘味店を営んでいて地元の人たちからとても愛されているお店でした。
その後、同市内にあるかき氷店の美味しさに惹かれ、かき氷の可能性と地域活性化に繋がるポテンシャルを感じたそうです。

そのお店は既に人気のかき氷店だったことから、自店を含めて今後県内でかき氷を広めていけば、多くの観光客をその土地に呼ぶことに繋がり、観光事業の活性化に貢献できるのではないかと考えたのです。その土地で代々受け継がれているお祭りなど、観光客を誘致するイベントに積極的に関わり、かき氷イベントをコラボレーションさせることでかき氷の新規ファンの獲得に成功しました。もともとイベントが有名な土地や、有名な観光名所を持つ場所ならではの活かし方ですが、他の場所であっても、人が多く集まる場所でかき氷を提供することで、一気に認知度を高めることに繋げられますね。
こうして同市内、同県内にかき氷店を増やしていくことで、“かき氷屋が有名な街”として広がり、観光名所以外の市町村にも観光客が訪れるようになりました。かき氷が、滞在時間や観光収入を増やすことに一役担ったわけです。

「○○県=かき氷」と定着するまでは、SNSのアカウントを広めて積極的に発信を続けることも重要です。かき氷ムーブメントを拡大する為に、最初はかき氷店以外の別のお店の情報を発信するなど、かき氷好きの人たちが他にも好みそうなもの、求めていそうな情報を提供することでアカウントのフォロワーを増やす作戦を行ったそうです。結果的にかき氷店の新店舗オープンに関する情報も、多くの方に見ていただけるような状況を作り出しました。
かき氷マップやかき氷ガイドが作れるようになるところまで行けば、立派に観光の一つとして認められたことになります。
今後も掲載店舗全体で味や品質の向上を目指して、継続的にワークショップを開くなど、かき氷ブランドの価値を高めていく活動に力を入れていくそうです。
周りの観光地やお店も巻き込んで、例えば“花屋さんの展覧会でかき氷・温泉宿でかき氷・ライブイベントとかき氷・・・”と言ったように、かき氷と掛け合わせることで相乗効果を生むような、その土地全体が活性化する企画が出来たら素敵ですね。

地元愛が強く地元を盛り上げたいと考えている方や、既に観光地での開店が決まっている方は、周囲で協力しながら観光客をターゲットにする経営戦略も良いのではないでしょうか。

外国人に向けての商品。

              

日本では、暑い夏の定番スイーツといえばかき氷ですが、何年も前から台湾の人気かき氷店や、各地で長蛇の列が出来る高級かき氷店などがメディアで取り上げられることが多々あります。
他でも紹介したように、進化系かき氷も続々と登場しています。

感染症対策が緩和されつつあり、段々と外国人旅行客も増えている中で、外国人に受けの良いかき氷メニューを打ち出すのも重要です。
特に外国人観光客は日本のグルメを楽しみにしている方も多いので、日本らしさを感じられるようなメニューであることが好ましいです。

人気が1番高いのは抹茶フレーバーです。
かき氷にかかわらず、抹茶味のお菓子などは外国人にとっても馴染があり、食べてみたいと思っているもののリストに必ずと言っていいほど入っています。
抹茶味のシロップの上に、あんこをたっぷりと乗せた宇治金時はとても好評です。
白玉が好きと答える方も多く、これ一つで日本の和菓子を感じられて写真映えもするので、今後も引き続き人気商品になると思います。
京都や日光の観光地で食べる機会が多いようなので、観光客が多く訪れる地域での出店を考えている方は、外国人客の好みの味を把握しておくと良いでしょう。

次に意外ですがブルーハワイが人気だそうです。
名前だけで味の想像がつくというところが安心ポイントでもあり、名前の由来自体がハワイの海をイメージしたカクテルから来ているので、外国人客にも受け入れてもらいやすく、見た目も清涼感があってきれいなところが人気の理由だそうです。
舌が青くなるのも、食べながら仲間内と笑い合ったりして楽しめるところも良いそうです。

その他には、やはり目にも鮮やかな色合いが楽しめるイチゴやメロンなどのフルーツ系のものが続きます。
日本のお祭りについて知っている方は、お祭りの屋台で売っているような昔ながらのかき氷を食べてみたいという方も多いようです。

高級志向のかき氷屋、進化型かき氷は一通りの定番メニューを味わった日本人には挑戦してみたいものですが、外国人観光客にとっては、まずは昔ながらの“THEかき氷”を味わって日本の文化を感じたり、抹茶やあんこ、蜜などの和菓子を想像させるような味付けの方が、「日本に来た!」という気分を味わえて良いのだそうです。
トッピングに関してはシンプルでありつつも、氷にこだわりを持ったかき氷の提供が良さそうですね。

やはりふわふわと口溶けの良い触感の氷は、食べてみてとても驚く方が多いのです。
実はかき氷は世界各国でも愛されているスイーツの一つで、近年アメリカの、特に高級レストランのデザートとして急速に人気が高まっています。
台湾はみなさんご存じかと思いますが、韓国には「ピンス」と呼ばれるかき氷があり、マレーシアでは「アイスカチャン」と呼ばれているものがあります。
アイスカチャンは、煎ったピーナッツ・コーン・小豆・フルーツなど具沢山に入っていて、ドリアンが入ったものもあります。
アメリカの人気店には、氷自体に味が付いたものでキャラメルや黒ゴマ味などもあり、アメリカらしいグミのトッピンがポイントです。
しかし、日本のかき氷が持つテクスチャーと素材へのこだわりは、別次元のレベルで類を見ないとの評価を得ているので、自信を持って提供していきましょう。

お酒の〆に提供。

              

かき氷専門店以外にも、いろいろな業種でかき氷は提供されていますが、例えば居酒屋や焼き肉店などでは、最後にさっぱりとしたものを食べたくなる傾向があるため、〆のデザートとしてかき氷が人気です。

感染症が爆発的に流行した時期には時短営業が要請されたことから、昼間はかき氷店として経営し、夜は本業である居酒屋等として二毛作営業を始めるお店が増えていきました。
今現在も増え続けているのですが、大人の新しい楽しみとして、夜のお酒と〆のスイーツ(かき氷)という組み合わせが、夜カフェというブームを生み出しました。
都内の24時以降の深夜営業をしているおしゃれなバーのようなお店でも、大人向けのかき氷が提供されるようになり、お酒と共に楽しめるようなメニューの工夫を感じられます。

バータイム限定のかき氷で、お酒のリキュールを使ってカクテルグラスに盛り付けた、まさに大人のデザートとして提供しているところもあります。氷が溶けた後は、グラスでカクテルを飲むように最後までじっくりと味わうことが出来るのがポイントです。ゆっくりとかき氷を味わうことが出来る贅沢な時間になるでしょう。飲んだ後に、もう一軒・・・と、女性同士やカップルで訪れる方も多いのだそうです。

意外にも寒い時期になってからの集客も順調のようで、寒くなると人の身体は代謝を求めて高い体温を維持しようとするため、エネルギーが必要となり糖分を欲するようになります。お酒の後にアイスクリームを食べたくなる方も多いですが、口の中がさっぱりとするかき氷も人気です。〆のラーメンは身体に重いと感じる方にも、ふわふわのかき氷が口の中でパッと滑らかに溶ける食感は、気持ちを落ち着かせてくれるはずです。

お酒を飲んだ後に、アルコール分解の為のエネルギー補給でどうしても炭水化物や糖分を求めてしまいますが、かき氷は罪悪感が少ないと答える方も多いのです。
確かに、氷ならカロリーをそこまで気にせずとも食べられそうですよね。

また、近年かき氷との二枚看板として浸透しているラーメン店や焼き肉店では、専門店に負けないくらいのこだわりのかき氷を提供しています。
ユニークなものとしてご紹介したいのは、焼き肉店で実際に出された「肉かき氷」です。
お肉をマイナス20℃で瞬間冷凍させてパラパラの状態にしたものを、酢飯の軍艦巻きに乗せたメニューです。肉氷?かき肉?様々な呼び方も出来そうですが、ラーメンや焼き肉といった味が濃いものを食べた時に、さっぱりしたものを途中で挟みたいと思ったら、こんな変わったメニューでお口直しするのも良さそうですね。

体験型を取り入れる。

              

最後に自分でかき氷を完成させるような、体験型のかき氷は老若男女問わず楽しめて人気です。

例えば、日本一のお茶処と言われている静岡県では、静岡茶を使った創作かき氷が楽しめる企画が開催され、お茶への認知度アップや、若者のお茶への関心度をアップさせることに成功しています。

静岡はお茶の産地としてのイメージはあっても、“お茶をどのように楽しめるのか?”そういった場所のイメージ形成が出来ていないことを懸念していました。そのため、お茶体験の拡充とお茶の認知拡大のためにかき氷を使うことにしたのです。
静岡県のお茶は産地によって特色が目立ち、品種も豊富にあることから、こういったイベントで数多くのメニューを打ち出すことが出来たのも、成功の理由です。

自分で抹茶を点てて“手作りシロップを作る”という体験型のかき氷を提供して、お茶の楽しみ方も伝えられるように工夫されています。
まずは、説明書を読みながら自分でお茶を点てるところから始まり、茶筅を振って細かな泡がたったら完成です。完成したら店員さんに声をかけて、そこで初めて氷の登場です。

器が見えないほどの山盛りになった氷と牛乳を席まで運んでもらい、出来立ての手作りシロップと甘露を混ぜて、甘さを調整しながら、上からかけて食べていきます。
牛乳と合わせれば抹茶ラテに大変身し、好みに合わせて様々に配合も決めることが出来ます。
静岡茶の魅力を堪能しながらオリジナルのかき氷を作ることが出来るので、みんなで盛り上がりながら食べ進められ、終始会話も弾みそうですね。

この結果、かき氷だけでなくお茶そのものへ興味を持ってくれる人が増えたと言います。
帰りに使用したお茶を買って帰ってもらうことにも繋がり、遠方からもかき氷の存在を知って観光に来てくれる人が増えているようです。

また、別のお店では新食感と体験型を上手に組み合わせたかき氷として、スパークリングジュエルソースの素である炭酸ゼリーに、オリジナルのシロップを注ぎ加えて2層にしたものを、お客様自身の手で砕きながら混ぜ合わせていってソースを完成させるというメニューがありました。スパークリングジュエルソースは、氷にかけるとさわやかな葡萄の風味とシュワシュワの炭酸の食感が口いっぱいに広がり、新しい食感を体験することが出来ます。
自分の手で新食感を作り出す感覚は、他では味わえないものです。

そして、子供向けの体験型かき氷として、親子イベントでカラフルなかき氷を作れるものなども人気です。
移動販売等で各地の子供が参加するイベント会場で出展される方は、好きなシロップを好きなだけかけたり、好きにトッピングできるようなものを用意して、自分だけの完全オリジナルかき氷を作る体験が出来るものを用意するのもおすすめです。

こうして体験型を盛り込むことで、他のかき氷屋との差別化を図ることが出来ますし、話題性も生み出せます。
体験をきっかけに、使った材料への興味や関心を持ってもらう機会作りにも役立ちますね。
見た目の美しさも、SNS投稿を促す重要なポイントですので、シロップをかけた後の完成形は写真映えを意識していきましょう。

SNSの話題を利用して集客を。

              

「飲食店開業にあたって不安は何ですか?」と問えば、“集客”という答えは必ずと言っていいほど挙げられます。
なるべくお金をかけずに・・・、具体的な案が・・・という悩みを抱えている方におすすめしたいのがSNSです。SNS集客はお金をかけず、隙間時間でコツさえつかめば誰でも簡単にできるようになります。

現在InstagramやX、TikTokなどの様々なSNS集客ツールがありますが、これらを上手く使えようになれば一気に人気店になることもあります。

SNSとは、ソーシャルネットワーキングサービスの略です。

まずXですが、世界的にも有名なSNSと言えますが、日本でもおよそ2人に1人は利用していると言われています。投稿した写真や動画に対して、共感や感動、真似してみたいなど心揺さぶられるような投稿があった時、その投稿に対してアクションを起こすことができます。投稿の下にある「いいねボタン」を押したり、その投稿をリツイートすることで拡散することも出来ます。写真も4枚まで貼り付けることが出来ますので、飲食店の最新メニュー情報も発信することが出来ますね。リツイート機能を上手く利用できれば、あっという間に情報を広めることに役立ちますし、世の中のトレンドも把握することにも役立ちます。

次に、Facebookは世界で最もユーザーが多いと言われているものです。実名登録制で学歴や仕事などの様々な情報が分かるので、ターゲットを絞った広告配信が可能になります。
しかし、日本においてはユーザーが30代~40代が多いので、20代や10代以下の若い層への広告は不向きとされます。写真や文章の自由度が高いのがFacebookの特徴です。
文章や文字数は特に制限がなく、写真や動画と組み合わせて投稿をすることが出来ます。商品説明や開店のあいさつ文などの投稿に役立ちますね。

そして、Instagramは急成長しているSNSで、今後もユーザーが伸び続けると予想されているものです。こちらは特に10代~幅広い世代に支持されており、特に若い世代のユーザーが非常に多く、男性ユーザーも多いことが特徴です。アカウントを持っている企業も多数存在し、新商品情報や求人情報までもInstagramを利用して発信していたりします。
特徴的なのは“ストーリーズ投稿”です。短い動画を気軽に投稿することが出来て、24時間経過すると自動的に消える仕組みになっています。

また、最近人気なのが“インスタライブ”と呼ばれるライブ配信です。視聴者がチャット形式で質問を投げかけ、それにその場で答えることが出来るので、視聴者と密に関わることも可能です。インフルエンサーとタイアップして自社ブランドや商品を提供し、PRしてもらうという方法も取れるので、ターゲットとなる層に対して影響力のある人にお願いすると、認知度が爆発的に上がることが予想されます。EC化も進んでいるので、Instagramの中で商品を買いたいと思った時にネット上で買えるような仕組みも出来上がっています。

最後にTikTokは、若い世代がメインとなって人気を集めているものです。15秒~10分ほどのショートムービーを撮影して、自分で編集することが可能です。体験型かき氷の様子や、調理の工程、食べ方の説明などにも役立ちます。音楽と写真も一緒に投稿できるので、飲食店の良さをリアルに投稿できる点がメリットです。

提供している商品・お店の内装や外装や雰囲気・立地など、消費者が重視しているポイントはそれぞれ異なりますが、お店選びで写真や画像などで情報を得てから来店するという方は多いように感じます。
事前に情報を収集してから来店するので、何かしら情報を発信しておかないと、お店の存在自体に気づいてもらえなくなってしまいます。
そこで、ネット上に情報を提供でき、手軽に始められるSNSがおすすめなのです。

– まとめ

売れるかき氷を生み出すための戦略は掴めたでしょうか?
全てを取り入れる必要は無く、あくまでもターゲットと方向性を重視して、必要なものだけを取り入れることが、コンセプトとズレることなく確実な結果へと導いてくれます。
現代のトレンドを徹底調査して、時代の波に乗った商品を打ち出していきましょう。

無料ご相談・お問い合わせ
TOPへ戻る